登壇したファストリ柳井康治取締役(左)ら(19日、東京都港区)

ファーストリテイリングは19日、難民支援に関するイベントを開いた。日本初の難民教育相談センターの開設に、柳井正会長兼社長が個人で1億円を寄付した。同社は難民への寄付や就労支援などを手掛けてきた。社会貢献をアピールしてさらなる世界展開につなげる。

社会福祉法人のさぽうとにじゅういち(東京・品川)が、20日に難民教育相談センターを東京都内に開設する。柳井氏の寄付のほか、一般財団法人のファーストリテイリング財団が支援する。同センターの専門コーディネーターが進学や日本語学習についての相談に応じる。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると難民は世界で2024年に1億2000万人にのぼる。日本の法務省によると国内の難民認定者数は23年に303人にとどまるが、世界では大きな社会・政治問題だ。

柳井康治取締役は「世界中で商売するなかで社会貢献活動は必須になっている。これからも取り組みを続けるとともに難民問題を知っていただきたい」と話した。

ファストリは06年からUNHCRと難民キャンプへの衣料提供などを始めた。チャリティーTシャツをこれまでに400万枚販売し、12億円をUNHCRなどに寄付している。

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