両社は再生航空燃料(SAF)の社会実装でも連携している

ENEOSと三菱商事は18日、水素のサプライチェーン(供給網)の整備について共同検討すると発表した。海外での水素生産拠点の開発や、燃料電池車(FCV)の普及を念頭に置く。水素は燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さない燃料として期待されており、脱炭素化を進める。

再生可能エネルギーを使うことで製造時にCO2を排出しない「グリーン水素」の生産拠点を確保する。ENEOSが持つ水素ステーションを活用してトラックや商用車の燃料需要を増やすほか、水素を原料にしてつくる合成燃料の分野でも協力する。

水素の輸送では水素をトルエンと結合させた「メチルシクロヘキサン(MCH)」を使うことを検討する。MCHはガソリンと成分が近く常温でも液体を保つため、既存の石油設備を使える。水素や合成燃料は脱炭素につながる次世代エネルギーとして期待されている。将来の需要増加を見込み、活用方法を開拓するほか供給網を構築する。

ENEOSと三菱商事は22年に再生航空燃料(SAF)でも連携している。ENEOSがSAFの生産、三菱商事が原料調達や販売を手がけ、欧州並みにコストを下げることを目指している。

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