電子部品商社の成電社は静岡のソフト開発企業の全株式を取得した

電子部品商社の成電社(群馬県高崎市)は、ソフト開発のマイクロテクノ(静岡県清水町)の全株式を5月に取得した。取得額は非公表。成電社は部品の卸売りだけでなく、設備の組み立てやシステム設計まで自社で行うことが増えている。システム開発に強みのあるマイクロテクノと手を組み、工場の自動化などの需要をさらに取り込む。

成電社は製造業向けの電子部品などを取り扱い、北関東や東北に営業拠点を持つ。23年4月期の売上高は131億円。人手不足を背景に生産設備の自動化や省人化が進むなか、部品単体を売るだけでなく、部品の組み立てや設備システムの構築まで手がけることが増えているという。

2020年には太田営業所(同県太田市)に技術者など約30人が勤務する「エンジニアリングセンター」も設けている。

マイクロテクノは1982年設立で、43人のエンジニアを擁する。食品や機械設備、製紙など多岐にわたる製造業向けのシステム開発を担っており、幅広い製造業を支援しているという点で成電社と顧客が合致していた。23年10月期の売上高は約4億円。社名や約50人の経営陣と従業員の雇用は維持する。

成電社の松田和樹社長は「当社はハードが得意なので、ソフト面を主力とするマイクロテクノとはシナジー効果が見込める。互いに事業領域を広げていける」と話す。

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