南部屋・海扇閣は通年で津軽文化発信のイベントを開催する

青森市にある浅虫温泉の宿泊施設、南部屋・海扇閣(青森市)、椿(つばき)館(同)、ホテル秋田屋(同)の3館が改装を終え、19日にリニューアルオープンする。官民ファンドの地域経済活性化支援機構が2023年6月から再生を支援している。

3館は1月から改装工事のため休館していた。改装では、各館がコンセプトや客層を明確にして価値を高めた。南部屋・海扇閣は津軽文化の発信拠点と位置付け、館内にねぶたを展示するほか、関連イベントも通年実施する。椿館は版画家、棟方志功の作品の展示ギャラリーを新設、ホテル秋田屋はファミリー層を意識して改装した。共同予約センターを設置するなど運営効率も高める。

浅虫温泉は青森駅から電車で20分程度と近い。ねぶた発祥の地ともいわれ、棟方志功ゆかりの地でもある。しかし、旅行ニーズの変化への対応に遅れた。機構によると、かつて23館あった宿泊施設は9館まで減り、年間の宿泊客数も約20年前の約28万人から22年は11万人強まで減った。

23年6月に機構の支援のもと、3館のほか金融機関などが出資して、観光地経営会社「MOSPAあさむし共創プラットフォーム」(青森市)を設立。3館以外の施設への支援も行い、温泉地全体の再生を目指す。

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