アルツハイマー病発症者向けの診断薬「フルテメタモル」(画像はイメージ)

住友化学とGEヘルスケアが出資する放射性医薬品メーカーの日本メジフィジックスは12日、アルツハイマー病発症者向けの診断薬「フルテメタモル」について、厚生労働省に対し追加で承認を申請したと発表した。国内でも2023年にアルツハイマー病治療薬が発売されたことから、処方のために使う診断薬でも広く患者に対応できるよう準備を進める。

フルテメタモルは17年発売で、23年に保険適用された。脳内に蓄積するたんぱく質「アミロイドベータ」を可視化する陽電子放射断層撮影装置(PET)検査で使われる。アミロイドベータはアルツハイマー病の原因物質の一つとされる。

日本メジフィジックスは23年8月にフルテメタモルで軽度認知障害疑いの患者にも適用できるよう厚労省の追加承認を取得するなど、治療薬が処方しやすくなるよう準備している。

エーザイが米バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」が23年に国内で承認された。レカネマブの処方においては、検査で脳にアミロイドベータがたまっていることを示す必要がある。アルツハイマー病の診断薬ではペプチドリーム子会社のPDRファーマの「フロルベタピル」も23年に保険適用になった。

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