プッチンプリンの出荷再開は再度延期する

江崎グリコは11日、システム障害による冷蔵品の出荷停止を巡り、一部の飲料について25日から順次出荷を再開すると発表した。主力の洋生菓子「プッチンプリン」などの再開時期についてグリコは「明示できない」としている。調達や出荷、会計を一元的に管理する基幹システムの正常化が遅れている。

出荷が止まっている17ブランドのうち、「アーモンド効果」や「グリコ牛乳」のほかキリンビバレッジがグリコに販売を委託している「トロピカーナ」、「無添加野菜」など一部は出荷再開のメドがたった。一方、飲料以外のプッチンプリンなどは再開の見通しが立っていない。グリコは5月1日に、当初5月中旬としていた出荷再開の見通しを「6月中」に延期していた。

システム上の在庫データと実際に倉庫にある在庫量が食い違う状況が続いており、データの修正をしながら出荷している。賞味期限や出荷量により、再開時期に違いが出る模様だ。

障害はグリコが4月3日に統合基幹業務システム(ERP)を全社的に切り替えた直後に発生した。洋生菓子や乳飲料、果汁や清涼飲料といった冷蔵品を取り扱う全国の物流センターで障害が起きている。4月中旬からプッチンプリンなどの出荷業務が止まっている。

グリコはシステム障害による2024年12月期の連結業績への影響額を、営業利益を60億円、売上高を200億円下押しすると試算していたが、再度の出荷延期によりさらに膨らむ可能性がある。

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