大和証券グループ本社は11日、あおぞら銀行に対する出資比率を引き上げると発表した。同行の株主である旧村上ファンド系の投資会社「シティインデックスイレブンス」や、旧村上ファンド代表の村上世彰氏の長女である野村絢氏から買い取る。大和の出資比率は現在予定されている15%超から、最終的には約24%まで高まる見通し。追加の取得額は約279億円になる見通しだ。

 両社は5月、資本業務提携を締結。大和が約519億円を出し、あおぞら銀の第三者割当増資を引き受け、出資比率15%超の筆頭株主となると発表。不動産やM&Aの仲介、融資業務などの分野で連携する方針を打ち出していた。

 今回の出資拡大は提携を加速させる狙いがあるという。あおぞら銀が大和証券グループ本社の持ち分法適用会社となることには変わりがない。米国の不動産向け融資で損失を抱えたあおぞら銀は今年3月期決算で純損益が赤字となり、財務基盤の立て直しが課題となっていた。(堀篭俊材)

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