日銀の中村豊明審議委員は6日、札幌市で記者会見し、今月開く金融政策決定会合での政策判断について「今のタイミングでの利上げは早い気がする」との見解を示した。会見に先立ち行った講演では、2025年度以降の消費者物価指数(生鮮食品を除く)上昇率が目標とする2%に届かない可能性があり、「当面は現状の政策維持が妥当」と語った。

中村氏は、経済の先行きについて「縮み志向が30年間続いたので、2年間程度の賃上げでこのマインドが払拭されるのは難しい」と主張した。利上げは消費低迷につながる可能性があると指摘。国債買い入れ減額は、経済の回復状況に応じ時間をかけて進めることが適当との考えを示した。

記者会見する日銀の中村豊明審議委員=6日、札幌市

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