IAEAの報告書では柏崎刈羽原発の改善計画について「適切に実施されており根本原因に対処した」と結論づけた

東京電力ホールディングス(HD)は6日、柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の安全対策について、国際原子力機関(IAEA)の監査結果を受け取ったと発表した。同原発はテロ対策の不備が相次ぎ見つかり、再発防止策の構築を進めていた。監査結果をまとめた報告書では改善計画について「適切に実施されており根本原因に対処した」と結論づけた。

東電がIAEAに監査を依頼し、専門家チームが3月25日から4月2日まで現地などを調査した。柏崎刈羽原発では2021年にIDカードの不正使用や侵入検知に関する核物質防護の設備でのトラブルが相次いで発覚。東電は協力会社と連携して安全上の不備を早期に見つける仕組みを設け、経営陣も含めて核物質の防護についての研修などを実施した。

IAEAは報告書で改善計画について一定の評価をしたほか、さらなるテロ防止策について助言した。東電は国際的に権威のあるIAEAの評価を受け、安全性に対する地元の不安を和らげることで再稼働への理解を求める。

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