QUICK企業価値研究所は5日、主要239社(金融除く)の2024年度の連結純利益が前年度比4%増の35兆8114億円になる見通しだと発表した。半導体市況の回復で化学や電機・精密などが伸びる。一方で、先行投資の負担が大きい自動車や、鋼材市況の低迷で鉄鋼は減益を見込む。
増益率は前年度から11.2ポイント縮小する。想定為替レートは1ドル=145円と実勢よりも円高に設定した。
製造業の純利益は3%増の22兆6437億円の見通し。半導体市況が下期以降に回復し、化学や電機・精密の利益を押し上げると予測する。
半面、自動車は人件費などのコスト増が重荷になる。鉄鋼も原料高で利ざやが悪化するとしている。
非製造業の純利益は6%増の13兆1677億円。ソフトバンクグループの投資事業が改善し、情報通信で大幅な増益を見込む。
25年度の業績は24年度比10%増の39兆3400億円を見込む。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ転換などで底堅い景気を想定する一方、インフレや世界経済の分断などがリスク要因となりそうだ。
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