秋田県地方港湾審議会は船川港の港湾計画改定案を審議した(5月31日、秋田県庁)

秋田県男鹿市にある船川港の港湾計画が改訂に向け前進した。秋田県が物流や小型船係留施設、大規模地震対策の計画などを示した改訂案を同県地方港湾審議会が妥当と判断した。今後、国土交通省が6月末にも予定する交通政策審議会の港湾分科会に諮る見通し。

県沖合では4つの海域で洋上風力発電事業が計画されている。これに伴い、県は石材や金属製品、産業機械など新規貨物量がさらに増えると予想する。

インバウンド(訪日外国人)需要を取り込むクルーズ船の効率的な受け入れ体制整備も必要で、手狭な既存施設を拡充する。水深12メートルの岸壁や埠頭用地に併せて、26.7ヘクタールの工業用地も新たに整備する計画だ。

船川港は洋上風力発電のO&M拠点への活用が計画されている(5月、秋田県男鹿市)

今後、男鹿市沖など県沖合の洋上風力事業が相次ぐ。技師らを洋上風車まで運ぶ作業員輸送船(CTV)など、小型船を係留できる関連施設整備の必要性が高まっている。秋田港と能代港を補完できるよう船川港を運用・保守(O&M)拠点に活用する計画などを盛り込んだ。

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