外国為替市場では、日本時間の15日夜に発表されたアメリカの先月の小売業の売上高が市場予想を上回ったことで、アメリカ経済は堅調だという受け止めが広がり、FRB=連邦準備制度理事会が早期に利下げするのではないかという市場の観測が後退しました。
このため、16日の東京市場でも日米の金利差が意識されて円が売られやすい状況が続きました。
午後に入ってからは、一時、およそ34年ぶりの円安ドル高水準となる1ドル=154円台半ばまで値下がりしました。
午後5時時点の円相場は15日と比べて、49銭円安ドル高の1ドル=154円39~40銭でした。
ユーロに対しては15日と比べて、10銭円高ユーロ安の1ユーロ=163円92~96銭でした。
ユーロはドルに対して1ユーロ=1.0617~19ドルでした。
市場関係者は「中東情勢が緊迫化する中、原油価格の上昇が続けばアメリカのインフレが長引くという見方もあり、このことも円安につながっている。日本時間のあす未明には、FRBのパウエル議長が発言する場があり、利下げについてどこまで触れるのかに市場の関心が集まっている」と話しています。
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