経団連(資料写真)
十倉会長は新たに「フューチャーデザイン2040」と題した報告書を年明けにまとめると発表、高齢者数がピークを迎える2040年ごろをターゲットに目指す経済社会の青写真を示す。後任選びも本格化し、早ければ年内に内定する。 十倉会長は21年6月に、前任の中西宏明会長(日立製作所会長)の病気退任を受けて緊急登板。この3年間はデフレからの完全脱却に尽力、30年ごろまでに分厚い中間層の形成を目標に掲げてきた。2年連続の高い賃上げなどでこの道筋にめどが付いたことで、その先の経済・社会の姿を描く。新たな報告書は持続可能で公正・公平な経済社会の実現を目指すとし、「科学技術・イノベーション立国」と「貿易・投資立国」を柱にする方針という。経団連の十倉雅和会長(資料写真)
総会で十倉氏は「引き続き高い賃上げに全力で取り組み、賃金も物価も上がるというノルム(社会的規範)を確かなものにしたい」とあいさつした。 任期最終年だけに後任の指名が大きな課題となる。経団連会長は、副会長や、会長の諮問機関である審議員会の議長経験者から選ばれる慣例があった。トヨタ自動車の豊田章男会長が候補の1人と目されたが、副会長への就任が見送られたことで候補から外れたとの見方がある。(久原穏) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。