バールなどの工具を使っても容易に侵入できないようにした(30日、東京都渋谷区)

セコムは30日、従来品と比べて強度を約5倍にした防犯合わせガラスを発売したと発表した。ガラスの中に挟む樹脂製の中間膜に、強度の高い「SG膜」を採用した。強盗などがガラスを割って室内に押し入ることを防ぐ。一般家庭や法人向けに販売し、2025年3月までに4500万円の売り上げを目指す。

商品名は「SECOMあんしんガラスSG」。販売価格は基本料金3万3000円に加え、購入面積に応じて1平方メートルあたり17万1600円がかかる。

集団強盗が押し入ろうとするケースなどを想定して強度を高めた。バールなどの工具を使っても容易に大きな穴を開けられないようにした。中間膜に使うSG膜はクラレが開発した素材で、従来はフェンスや階段などに使われていた。防犯向けに使われるのは日本では初めてという。

警察庁によると犯罪認知件数は22年に20年ぶりに増加に転じた。防犯への意識は高まっており、カメラやガラスなど安全関連商品が売れている。広域強盗事件が社会問題化した直後の23年1〜4月にはセコムの防犯ガラスの受注は前年同期比約7倍に達し、その後も高水準で推移しているという。

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