東芝はデータセンター向けに災害時などの予備電源を販売している

東芝は27日、データセンターの予備電源から得られる余剰電力を市場で売る計画を発表した。電力会社に販売し、東芝とデータセンターで収益を分け合う仕組みだ。2026年度の実用化を目指す。

東芝はデータセンター向けに、災害時などの停電に備える予備電源を販売している。大きな箱のような形でデータセンター内に設置されており、停電時には自動で電力を供給する。これまでは予備電源の「モノ売り」にとどまっていたが、平時に余った電力を売ることで新しい事業モデルをつくる。

新たな取り組みでは、予備電源の電力を電力会社などでつくる「需給調整市場」で売る。電力会社は需給バランスの「調整力」として購入する。データセンターが売り、東芝は得られた収益の一部を受け取る。

脱炭素で注目される太陽光発電や風力発電などは、気象条件によって出力が変動する。そのため、再生可能エネルギーの普及とともに調整力の需要が増えるとみている。

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