トヨタ自動車は24日、液体水素を燃料とするエンジン車を24時間耐久レースに出場させると発表した。同レースは26日まで行われ、この車両での出場は2023年に続いて2度目。温暖化ガス削減のため、性能を向上させて市販化を目指す。
レース場「富士スピードウェイ」(静岡県小山町)で開かれる国内唯一の24時間耐久レースで出走する。23年とは異なり部品の燃料ポンプを交換せずに完走できるようにしたほか、1回の水素充填での航続距離も1.5倍(約135キロメートル)に伸ばした。
燃料ポンプは液体水素をくみ出してエンジンに送る部品で、耐久性が課題だった。高圧力がかかるため劣化しやすく、8時間に1回の交換が必要だった。今回、機構を工夫して24時間以上耐えられるようにした。
また、燃料タンクについても円筒形から楕円形に変更。高さが同じまま容量を増やして航続距離を長くした。車に搭載する際、高さが低い方がスペースを効率利用できるという。
水素は燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出しない。水素を動力に利用する車には燃料電池車もあるが、水素エンジンは既存のエンジン部品や製造設備を生かせる利点がある。トヨタは液体水素エンジン車をレース出場を通じて改良しており、23年の24時間レースは完走している。
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