2024年JASRAC賞の受賞者ら(22日、東京都渋谷区)

日本音楽著作権協会(JASRAC)は22日、2023年度に著作物使用料の分配額が最も多かった国内の楽曲はYOASOBIの「アイドル」だったと発表した。2位はZ世代の支持を得た「可愛くてごめん」。上位10曲のうち6曲がアニメ楽曲だった。

JASRACは音楽配信やカラオケ、CDなどで使用料を徴収し、作詞者や作曲者らに分配している。23年度の分配額の合計は22年度比8%増の1351億円で過去最高だった。

海外アーティストの来日が増え、コンサート関連が好調だった。事業規模が5000万円以上の大規模公演件数は1.3倍の2283件に増えた。動画や音楽サブスクリプションを含む「インタラクティブ配信」も伸びた。

国内作品首位の「アイドル」は米ビルボードの米国を除くチャートで日本語で歌唱された楽曲として初の首位を獲得した。ストリーミング累計再生回数は史上最速で6億回を突破した。

2位は動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」で人気となった「可愛くてごめん」、3位はアニメ「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の主題歌の「閃光」が入った。

外国での使用料である「外国入金」も22年度比12%増の21億円で過去最高となった。アニメ「NARUTO」の人気がけん引した。

JASRACは23年、アジア各国の著作権協会と国際連携のための取り組み「GDSDX」を立ち上げた。コンテンツの著作権管理を世界共通の規格にしており、外国での使用料の増加につながった。

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