JR東海は22日、新幹線の車両をカメラやセンサーで自動で検査するシステムを2024年度中に試験的に導入すると発表した。大井車両基地(東京・品川)に装置を置いて1日およそ10両を検査する。人手を要する目視検査の負担を減らし、労働力人口の減少に備える。
車両基地の検査場の入り口にカメラやセンサーを配置する。およそ時速10キロメートルで検査場に入る車体の上下左右の外観を自動で撮影し、機器などに異常がないか調べる。新幹線車両の外観全体を自動で検査するシステムは国内初の技術だという。本格的な運用開始は29年度を見込む。
JR東海の丹羽俊介社長は同日の記者会見で「より安全にという面もある。人手をかけても見つけにくかった不具合を効率的に見つけられるようにする。あるいは状態監視という形で事前に不具合の予兆を発見する」と話した。
パンタグラフと架線の接触部分である「すり板」の摩耗の状態を確認するシステムも24年度中に品川駅で導入する。時速70キロメートルで走行する新幹線のすり板に上からレーザー光を照射して、線路の真上に設置したセンサーで形状を自動で計測する。
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