松竹は15日、2025年2月期の連結純利益が前期比54%減の14億円になる見通しだと発表した。1月公開の映画「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」など、前期にあった興行収入40億円を超えるヒット作品を今期業績に織り込まない反動が出る。新規事業開発に向けた投資事業にも注力し経費が増える。配当は前期と同じ年30円とする。

今期は自社制作の映画7本を予定している。同日会見した岡崎哲也・取締役常務執行役員は「かなり堅く見た業績予想で、映画のヒット作品が生まれれば変わってくる。歌舞伎も期待作がラインアップに並んでおり、集客が期待できる」と話した。映画館などでのグッズや飲食の販売増にも力を入れるとした。

売上高は9%増の929億円を見込む。歌舞伎などの演劇事業は客足が新型コロナウイルス禍前の水準に回復しつつある。不動産事業もテナント収入などが堅調に推移する。

営業利益は36%減の23億円の見通し。演劇事業は5期ぶりに営業黒字に転換するものの前期のヒット作の反動減が響く。

同日発表した24年2月期の連結売上高は前の期比9%増の854億円、営業損益は35億円の黒字(前の期は7億7600万円の赤字)に回復した。純利益は、前の期に計上していた固定資産売却益が無くなり、45%減の30億円だった。

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