万博ユニホームに採用された靴下を発表した西垣社長(15日、奈良県庁)

靴下の企画製造を手掛ける西垣靴下(奈良県大和高田市)は15日、2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の運営スタッフが着用する公式ユニホーム用に、同社の「疲れしらずのくつした」1万足を無償提供すると発表した。国内生産量の6割を占める奈良県の靴下産業の技術力をアピールし、米国や中国などでも製法特許を取得している自社製品の海外販路開拓にもつなげたい考えだ。

提供する靴下は、はき心地に加えて疲れにくさにこだわった。独自の織り方によって土踏まずの部分のクッション性を従来の2倍に高めたほか、糸にゴムを編み込む特殊製法で滑りにくさを向上させている。また、万博ユニホームのスニーカーに合わせて市販商品を改良し、短い丈でも脱げにくいテーピング加工をかかと部分に施した。

西垣靴下は1953年創業で、主にOEM(相手先ブランドによる生産)を手掛けてきた。10年前から「エコノレッグ」の自社ブランドで販売も始めた。4月10日には高島屋大阪店(大阪市)にポップアップショップを出店した。15日に奈良県庁で記者会見した西垣和俊社長は「(ユニホーム採用を)産地の発展につなげ、世界でも靴下なら奈良産といわれるようになりたい」と語った。

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