自衛隊基地といった安全保障上重要な施設周辺や国境離島を対象とする土地利用規制法に基づく第4弾の指定区域で15日、規制が始まった。政府は一連の作業を終え、指定は計583カ所となった。土地の所有者には売買制限による権利の制約につながったり、思想信条を調べられたりするとの懸念が根強い。政府は「一般的な生活や事業活動に影響はない」と理解を求める。  政府関係者によると、区域指定を受けた際の意見聴取では、在日米軍施設を抱える自治体から「さらなる重荷を強いられると、住民に強い反対意見がある」との指摘が寄せられた。住民説明会で丁寧に説明すべきだとの意見もあった。法案の国会審議では、米軍基地周辺でのデモのような市民活動が、妨害行為と見なされかねないとの声が上がった経緯がある。  政府が2022年9月に閣議決定した基本方針では「国民の権利尊重と安保の両立が大前提」と明記。私有地での集会開催は「阻害行為に該当するとは考えられない」とした。


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