日本銀行が14日発表した4月の国内企業物価指数(2020年平均=100、速報値)は121.2で過去最高となった。前年同月比で0.9%上昇し、38カ月連続で前年を上回った。中東情勢の緊迫化による原油価格の上昇や、円安による輸入物価の上昇が企業物価を押し上げた。

 企業物価指数は企業の間で取引されるモノの価格水準を示す。品目別では、非鉄金属が前年同月比11.7%上昇し、3月の5.8%から上げ幅が広がり、企業物価上昇に寄与した。銅価格の上昇に加え、円安の影響が早めに出たという。石油・石炭製品は5.3%上昇した。

 円相場は4月に一時1ドル=160円台をつけるなど、歴史的な円安水準が続く。このため、円換算の輸入物価指数は4月、前年同月比6.4%上昇。上昇幅は3月の1.4%から拡大した。輸入物価の上昇は、時間を置いて企業物価に影響する傾向がある。(山本恭介)

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