前期は最終黒字に転換した

東洋紡は13日、2025年3月期の連結純利益が前期比6%増の26億円になる見通しだと発表した。前期から続いていた包装用フィルムの在庫調整を終え収益力が回復。電子材料向けのプラスチック製品の需要も復調する。売上高は5%増の4350億円を見込む。

「包装用フィルムは価格の引き上げを進め、(セラミックコンデンサー用など)電子材料向けのフィルムは顧客の増産体制に対応していく」。同日、オンラインで記者会見した竹内郁夫社長はこう強調した。

一方、不調の不織布材料と衣料用繊維については国内の生産体制を見直し、資産効率を高める考えを示した。「ROCE(使用資本利益率)が6.5%を超えられない事業については(事業ポートフォリオの抜本的な見直しを)検討する」と述べた。

同日発表した24年3月期の連結決算は、最終損益が24億円の黒字(前の期は6億5000万円の赤字)になった。リチウムイオン電池の製造工程で使われる製品などの販売が増えたことが寄与した。

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