上場企業の2024年3月期決算の発表が10日、ピークを迎えた。SMBC日興証券の集計では、東証株価指数(TOPIX)採用企業で9日までに決算発表を行った487社(開示率34.3%)のうち7割近くの企業で純利益が増加。製品値上げや円安の効果で、自動車中心に製造業が好業績をけん引した。
集計対象の1421社では、純利益の実績値と、未発表の会社が出している予想値などの合計は前期比15.0%増の47兆9370億円となり、3期連続で最高益を更新する見通しだ。
発表済みの487社のうち、製造業は23.9%伸長。自動車の純利益は2倍近くに増えた。一方、海運と商社の減益が響いた非製造業の純利益は前期比3.0%増だった。このうち、資源高の一服と値上げが奏功した電力や、コロナ禍から国内旅行やインバウンド(訪日客)が回復した鉄道、航空が好調だった。
2024年3月期の決算発表がピークを迎え、報道各社の投函(とうかん)箱へ資料を配る企業の担当者。製品値上げや円安の効果により、自動車メーカーなどを中心に好決算が相次いでいる=10日午後、東京都中央区
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