蓄電池で再生可能エネルギーの出力制限を防ぎ、余った電力を有効活用する

東京電力パワーグリッド(PG)は10日、栃木県内で蓄電池を使って送配電網を安定させる実証を始めたと発表した。気象予測や系統の使用状況をもとに電力需給を予測し、送電網の容量を超えた電気が流れそうなときに蓄電池や電気自動車(EV)に電気をためるように蓄電事業者などに指示する。

栃木県那須塩原市の関谷変電所から電力供給を受けるエリアで1日から実証を始めた。太陽光の発電量が増え、電力が余りそうになると市内に設置した約2000キロワットの系統用蓄電池などで電力をためるよう指示する。

実証は京セラや関西電力送配電などと共同で行う。冷暖房の需要が減り、電力が余りやすくなる春と秋に複数回検証する。太陽光や風力など再生可能エネルギーは天候によって発電量が変化する。送配電の容量を上回ったときに実施する出力制限を防ぎ、余った電力を有効活用できるようにする。

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