塩野義製薬はポンペ病の新薬候補を取得した

塩野義製薬は10日、筋肉細胞などに糖(グリコーゲン)がたまる希少疾患「ポンぺ病」の治療薬候補を開発・販売する権利を、米製薬スタートアップのメイズ・セラピューティクス社から取得したと発表した。臨床試験(治験)を経て2030年ごろの発売をめざす。

塩野義はメイズに一時金として1億5000万ドル(約230億円)を出す。今後は開発の進捗や実用化後の販売額に応じた報酬を随時支払う。

取得したのは経口剤の候補で、グリコーゲンを合成する酵素の働きを阻害することで、体内のグリコーゲン濃度を下げる効果が期待されている。米国では発売前から希少疾患用医薬品に指定されている。

ポンぺ病はグリコーゲンを分解するために必要な酵素が生まれつき足りないために発症する先天性疾患。全身の細胞にグリコーゲンが蓄積し、筋力の低下や歩行障害、呼吸器障害などを引き起こす。患者数は5万人と推定されている。

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