文部科学省は24日、「大学入学者選抜実施要項」に反し、学力を問う入試を年内に実施する大学が散見されているとして、試験の実施期日の順守を求める通知を全国の国公私立大に出した。
文科省は毎年実施要項をまとめ、各大学に通知。2025年春入学者用の要項は、学力試験を課す場合の期日を「25年2月1日から3月25日までの間」と定めている。小論文や面接などによる試験は、2月1日より前でも実施できるとしていた。
通知は、学力入試の年内実施に対し、高校関係団体を中心に強い懸念が示されていると指摘。大学入試は「高校における適切な教育の実施を阻害しないよう配慮が求められる」とした。
文科省は来春にも、大学や高校の関係者らでつくる「大学入学者選抜協議会」を開き、試験の期日や内容の在り方を検討するとしている。
東洋大と大東文化大は今年11〜12月に実施の学校推薦型選抜(旧推薦入試)で、「基礎的な学力をみる」などとして国語や英語の学力試験を課すと公表。文科省が10月、両大学にルール順守を要請したものの日程は変更されず、今後の対応を検討するとしていた。関西の複数の大学では長年、学力試験を課す学校推薦型選抜が11〜12月に行われてきた。〔共同〕
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