北海道の鈴木直道知事は24日、共同通信のインタビューに応じ、ヒグマを捕獲するハンターへの報酬について「危険度を考えれば、シカと同じ単価なのはおかしい」と述べ、国に対し引き上げを強く求める考えを示した。国は鳥獣による農作物被害を減らすため、クマやシカを捕獲した人に基本的に1頭当たり8千円を支給している。
市街地に出没する「アーバンベア」と呼ばれる個体が増える中、2023年度に北海道で捕獲したヒグマは前年度比9割増の1804頭と過去最多を更新し「人とヒグマのあつれきが、かつてないほど高まっている」と危機感をあらわにした。
一方、砂川市の要請でヒグマを駆除したハンターの猟銃所持許可取り消しを「妥当」とした10月の札幌高裁判決を受け、北海道の猟友会では発砲への慎重論が高まる。鈴木知事は「ハンターが安心して捕獲に参加できる環境にしてほしい」と述べ、鳥獣保護管理法を早期に改正して市街地での猟銃使用の条件を緩和するよう訴えた。
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