文部科学省は24日、10兆円規模の大学ファンドを通じて支援する「国際卓越研究大学」の第1号に認定された東北大(宮城県)が提出した25年間の体制強化計画を認可したと発表した。近く、初年度約154億円の助成が開始される。

文科省は国際卓越研究大の対象を「段階的に数校」としており、同日、2回目の公募を開始。締め切りは来年5月16日で、審査を経て該当校があれば来年度中に助成を始める。東京大や東京科学大、早稲田大などが申請を表明している。

阿部俊子文科相は24日の閣議後記者会見で「東北大には、若手研究者が自由な発想で研究を行う体制の確立など、計画の着実な実行を通し、わが国全体の研究力をけん引してほしい」と述べた。2次募集については「世界最高水準の研究大学を実現する意欲的な提案を期待している」と話した。

国際卓越研究大制度は、政府が拠出する大学ファンドの運用益で、世界最高水準の研究力を目指す対象校を支援する。最長で25年間助成を受けることができる。

ファンドを運用する科学技術振興機構や同省によると、2023年度決算の収益額は9934億円で、純利益は1167億円。運用資産額は10兆9649億円で、収益率は10%だった。

東北大学片平キャンパスの正門=仙台市青葉区

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