新型コロナウイルス禍で業績が悪化した医療法人などへの融資制度を悪用し、元大阪府寝屋川市議の吉羽美華被告(43)=公判中=と共謀して6億円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた東京都港区の宮原由美子被告(54)に、福岡地裁は7日、懲役4年(求刑懲役6年)の判決を言い渡した。弁護側は即日控訴した。

冨田敦史裁判長は判決理由で、内容が虚偽と分かった上で資料を作成するなど「詐欺の故意が認められる」と指摘。詐取した6億円のうち、5300万円を報酬として受け取っており「金銭利得目的で悪質だ」と非難した。一方、従属的な立場だったとも指摘した。

判決によると、2020年12月、福岡県久留米市の医療法人の融資申請を代行した際、収益の減少率を実際よりも高くした虚偽の資料を独立行政法人福祉医療機構に提出。21年1月、医療法人の口座に6億円を振り込ませた。

吉羽被告はこの事件を含む複数の詐欺罪で起訴され、22年12月の初公判で起訴内容を否認した。〔共同〕

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