診療報酬の過剰な請求が指摘されている精神科訪問看護事業者の最大手とされる「ファーストナース」(東京)で、看護師らが必要性を感じない場合でも、関係のある高齢者住宅や老人ホームの入居者を対象に、会社の指示で医師に精神疾患の診断を依頼していたことが7日、複数の現・元社員の証言で分かった。  同社は「あやめ」という名称で各地に訪問看護ステーションを展開。身体疾患や認知症だけでは精神科の訪問看護はできないため、社員らによると、訪問件数を増やす目的で経営陣が指示を出していたという。同社は取材に対し「そうした事実はない」としている。  同社の創設者、松本智氏が関わる複数の会社は各地で約170カ所の高齢者住宅や老人ホームを運営。社員らによると、訪問看護ステーションの責任者を集めた会議で、松本氏が「付き合いのある医師に何か精神科の病名を付けてもらえばいい」「訪問看護をもっと受け入れるよう、ホーム側に言っておいたから」などと話していたという。


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