2011年に発覚した大手精密機器メーカー「オリンパス」の巨額損失隠しを巡り、会社に損失が生じたのは不十分な調査が原因として、株主2人があずさ監査法人に対し、計約2196億円をオリンパスに賠償するよう求めた株主代表訴訟の判決で、東京地裁は19日、請求を棄却した。

 鈴木謙也裁判長は「オリンパスが構築した損失分離のスキームは組織ぐるみで、容易に把握することが困難な巧妙、複雑なものだった」と指摘。「必要十分な監査手続きが実施されたと認められる」とした。

 あずさは「主張が認められ妥当な判決」とコメント。株主側の弁護士は「投資家は何を信用して判断をしていいか分からなくなる」と批判した。

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