3年前の2021年2月、大分市の当時19歳の被告は、法定速度が時速60キロの市内の県道で、車を時速194キロで運転し、交差点を右折してきた車と衝突して、運転していた小柳憲さん(当時50)を死亡させたとして、危険運転致死の罪に問われています。
大分地方裁判所は11月28日、「過失運転の罪を適用すべきだ」とする弁護側の主張を退け、危険運転致死の罪が成立すると判断して、懲役12年の求刑に対し、懲役8年を言い渡しました。
判決では、危険運転致死罪の適用要件とされている「進行を制御することが困難な高速度」にあたると判断しましたが、「車の通行を妨害する目的があった」という検察の主張は認めませんでした。
判決をめぐっては、12月4日に、小柳さんの遺族が「刑があまりに軽い」などとして、大分地検に控訴を求める意見書を提出していました。
検察側の控訴について、被告の弁護士は「取材には応じられない」としています。
遺族「適切な量刑判断がなされることを強く願う」
検察が控訴したことについて、亡くなった小柳憲さんの姉の長文恵さんは「ひとまず安心しました。今後、高等裁判所が『制御することが困難な高速度』とした1審の判断を維持した上で、妨害目的についても認めてほしい」とするコメントを発表しました。
そのうえで、「検察側の求刑を踏まえ、適切な量刑判断がなされることを強く願っています」としています。
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