尾上菊之助さん 建て替え進まない国立劇場に思い

東京 千代田区にある国立劇場は、建て替えのため去年10月に閉場し、再開までの間、主催する公演は都内のホールなどを借りて行われています。

9日は、国立劇場が主催し来年1月に渋谷区の新国立劇場で行われる初春歌舞伎公演について、尾上菊五郎さんや菊之助さんらが記者会見に臨みました。

公演では会場に特設の花道を設置するということで、尾上菊之助さんは「以前、海外公演でも花道が無く大変苦労しました。来年は花道を使えるので臨場感を出して、お客様と心の交流ができます」と期待を寄せました。

また、建設費の高騰で入札の不調が続き閉場から1年がたつ今も建て替えが進んでいない国立劇場の現状については「閉場後に劇場の前を通るたび、早くここで芝居がしたいと思う」と述べたうえで、「再開を待つ身ではあるが声を上げて、なるべく早く国立劇場の舞台に立てるよう各所に働きかけたい」と話していました。