6日、津市のホールで開かれたコンサートは、広島で被爆したピアノとその響きを多くの人に知ってもらおうと企画されました。

ピアノは当時、原爆の爆心地から3キロ離れた民家にあり、側面には爆風で飛んできたガラスなどによるとみられる傷があります。

広島市のピアノ調律師で、ピアノの保存に取り組んでいる矢川光則さんがステージに立ち、原爆の悲惨さを後世に伝えるためにも、当時の傷や音色をあえて残したまま手入れをしてきたと語っていました。

このあと三重県内で活動するピアニストやコーラスグループが出演して、被ばくした人の思いを伝えた曲などを披露しました。

訪れた人はピアノから奏でられる重厚な音色に耳を傾け、静かに聴き入っていました。

会場を訪れた松阪市の女性は「音色を聴いて心に響くものがあり感動しました」と話していました。

矢川さんは「来年には終戦80年を迎えますが、三重県で平和の大切さを知ってもらう種まきができてうれしく思います」と話していました。

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