兵庫県加東市の遊園地「東条湖おもちゃ王国」で2021年10月、立体迷路施設の床が抜け、客6人が転落し重軽傷を負った事故で、県警は6日、必要な点検を怠ったなどとして、当時の遊園地支配人だった50代男性ら3人を業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
捜査関係者によると、元支配人以外の2人は施設管理などを担当するマネジャーだった40代男性とリーダーだった20代男性。3人とも点検の不備を認めているという。
事故は21年10月10日午後2時過ぎ、同園の「カラクリ迷宮のお城」(木造5階建て)で発生。3階部分の床の一部が落下し、当時7〜38歳の男女6人が腰の骨を折るなどの重軽傷を負った。
書類送検容疑は園側が定めた点検項目を履行せず専門家による点検も怠り、事故を発生させて利用客を負傷させた疑い。
消費者安全調査委員会(消費者事故調)は事故後、床板を支える梁(はり)が腐っていたのが原因とする報告書を発表。雨水が乾きにくく、木が腐りやすい環境だったと指摘した。また、同種の大型木造遊具の安全基準策定を政府に求め、各地の施設事業者に専門家の調査を依頼するよう提言した。
東条湖おもちゃ王国は00年7月に開園し、立体迷路施設は13年にオープン。同種施設は全国にあり、14年にも群馬県の立体迷路で床が抜け2人が軽傷を負った。〔共同〕
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