不死鳥が羽ばたく様子が表現されていた観光噴水「ビッグ・フェニックス」(左、兵庫県宝塚市提供)と、休止が決まり、川の水量が少ないため水が噴き上がらない観光噴水(3日午前)

兵庫県宝塚市は阪神大震災からの復興の象徴として整備した観光噴水の休止を決めた。宝塚大劇場を背景に不死鳥が羽を広げたように噴射し、「ビッグ・フェニックス」の愛称で親しまれていた。武庫川の水をくみ上げるポンプの故障が相次いだが、財政難などから修繕を断念する。

噴水は1969年に設置。95年の震災で故障したが、復興が進む街の名所にしようと、県と市が約1億5800万円を投じ、2001年に整備した。計27本のノズルで最大約20メートルの高さまで水を噴き上げる仕組みだったが、現在はポンプ6基のうち1基、ノズルは6本しか稼働していなかった。

故障が相次ぎ、水柱が少ない観光噴水「ビッグ・フェニックス」(3月、兵庫県宝塚市)=同市提供

宝塚市によると、3日午前、川の水量が少なく、噴水を上げられない状態だった。同市の無職女性(69)は「市の財政が厳しいなか、休止はやむを得ない。震災から30年を控え、役割を果たしたのではないか」と話した。

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