レースで乗る車について話す爰野寿美子さん
爰野さんは人間ドックで乳がんが見つかり、昨年末に右の乳房を全切除。闘病生活やレースに挑戦する思いを交流サイト(SNS)で発信すると、同じ境遇の人たちから「勇気をもらった」とのメッセージが数多く届いた。「喪失感もあったが、自分のチャレンジは誰かの役に立っていると自分も励まされた」と話す。 知人の誘いで、16年に初めて国内の耐久レースに出場した。「クラシックカーなので思うようには走らない。トラブルもたくさんあるが、現代の車と違った味がある」と夢中になった。2022年9月にモロッコで開かれたクラシックラリーに参加した爰野寿美子さん
今回のレースは18日~6月23日の37日間。2人1組で北京を出発し、カザフスタン、トルコなど8カ国を旅しパリを目指す。決められたコースの正確性や制限時間内に到着できるかを競い、マシントラブルも自分たちで対応する。爰野さんは知人の男性と参加。出場する約110組中、唯一の日本人グループだという。 「走る姿を多くの人に見てもらい、勇気と希望を届けたい」と爰野さん。レースの様子はSNSなどで発信する。(井上真典) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。