今年の世相を表す言葉を決める「2024年ユーキャン新語・流行語大賞」(自由国民社『現代用語の基礎知識』選)の年間大賞とトップ10が12月2日、発表された。
年間大賞、トップ10の新語・流行語
【年間大賞】ふてほど
ケチで無神経で図々しくデカい声でうわさ話に花を咲かせる―。そんな中年女性を表した「オバタリアン」が流行語大賞に選ばれたのは1989(平成元)年のこと。今の時代なら、「不適切にもほどがある!」と世間からのバッシングに遭って、新語・流行語大賞自体が廃止に追い込まれるかも!?
今年の新語・流行語大賞は宮藤官九郎さんがオリジナル脚本を手がけたTBSの金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』
1986(昭和61)年から2024(令和6)年にタイムスリップしてしまった中学校の体育教師・小川市郎は、ところかまわずタバコをふかし、「ブス」「男顔負け」と、昭和世代には懐かしくも、現代ではありえない言動を繰り出す。
選考委員のやくみつるさんは「この選出はまことにアイロニカル。“言葉の保管庫” としてその年を代表する語を選定しているが、口にした当時は微塵も疑わなかった封印語をあえ世に問う “ふてほど” を大賞としたことは、選んだ側の自戒の念も含むものとご理解願います」とコメントしている。
【トップ10】
裏金問題
共産党機関紙「赤旗」が、自民党の派閥パーティーをめぐる政治資金規正法違反をスクープ。衆院選挙期間中の “裏公認” 報道が追い打ちとなり連立与党過半数割れ。議席を伸ばしたのは立憲・国民で、共産は議席減。
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界隈
もともとは地理的な「その辺り」を表す言葉だったが、Z世代を中心に「共通の人」「仲間」的な意味合いで使われる。「風呂キャン(=キャンセル)界隈」は「風呂に入るのが面倒くさい気分」の共有。
初老ジャパン
パリ五輪総合馬術団体で92年ぶりに銅メダル。チーム4人の平均年齢が41.5歳と聞いて、「全然、初老じゃないよ!」と日本中の中年世代がツッコミを入れたが、広辞苑によれば、初老は「40歳の異称」。
新紙幣
2024年7月、20年ぶりの紙幣切り替え。三次元ホログラムなど世界最先端の偽造防止技術を取り入れたが…キャッシュレス時代が到来し、紙のお札の出番は減少傾向。
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50-50
ドジャースの大谷翔平選手が、前人未到の50本塁打・50盗塁達成。昨年9月に右ひじ手術を受けリハビリ途上、信頼していた通訳の水原一平氏の裏切りがシーズン初めに発覚。とてつもない逆境をはねのけての偉業。11月22日にはナ・リーグMVPに満票で選ばれた。2年連続3度目で指名打者選任での受賞は史上初。
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Bling-Bang-Bang-Born
ヒップホップユニットCreepy Nutsの楽曲で、TVアニメ『マッシュル』の主題曲。ダンス動画が話題となり、世界的な大ヒットに。ユニット名を和訳すると「マジ、やべー奴ら」。でも、ここには書けない不適切な意味があるらしい。
ちなみに、Creepy Nutsは、大賞に輝いたドラマ『不適切にもほどがある!』の主題歌「二度寝」も手掛けており、今年、大ブレーク!
ホワイト案件
SNSを通じて実行犯を募集する “闇バイト” が社会問題化し、ブラックでないことをアピールするために使われるようになった言葉。でも、実際はブラック!「運ぶだけ」「回収するだけ」で何万円も稼げるはずない!
名言が残せなかった
“逆転の女王” の異名をとるやり投げの北口榛花選手が、パリ五輪では1投目で今季自己ベストを出して金メダル。インタビューで「名言が残せなかった」と悔やんだが、どんな名言にもまさるはじける笑顔が忘れられない。
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もうええでしょう
Netflixで7月から配信されたドラマ『地面師たち』は、実際にあった積水ハウス地面師詐欺事件をモチーフとしている。ピエール瀧さんが演じる元司法書士の男が人の話をさえぎる「もうええでしょう」のセリフが話題に。
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