2025年11月に東京都を中心に開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」に向け、都はハンドボール、射撃、テコンドー、レスリングの4競技で出場を目指す選手を全国から募る。6月22日に新宿コズミックスポーツセンター(新宿区)、29日に郷土の森総合体育館(府中市)で選手発掘のためのトライアウトを行う。  都によると、4競技は中央競技団体が存在しないなどの理由から出場選手の発掘・育成が進んでいない。トライアウトでは、興味のある競技の実技や運動能力テストを実施。適性があると判断された場合、競技団体による強化・育成の対象となる。

東京2025デフリンピックの会場の一つ、駒沢オリンピック公園=東京都世田谷区で

 参加できるのは、補聴器などを外した状態で聞こえる最も小さな音が55デシベル以上の人。「デシベル」は音の大きさを表す単位で、数字が大きいほど音が大きい。55デシベルは、普通の声での会話が聞こえない程度。  日本の障害認定は、両耳の聴力レベルが70デシベル以上の聴覚障害が基準の一つとなっている。都の担当者は「障害認定を受けていなくても、デフリンピックの出場資格を持つ人がいる。これまで競技と出合う機会がなかった人、障害認定を受けずにスポーツを実践している人など、即戦力となる選手に集まってほしい」と呼びかけている。トライアウトの申し込みは6月17日まで。詳細はホームページへ。(三宅千智)

 東京2025デフリンピック 2025年11月15~26日の12日間、東京、福島、静岡の3都県で開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会。陸上、サッカー、ゴルフ、自転車など21競技があり、70を超える国・地域から約3000人の選手が出場する。デフリンピックは1924年にフランスで始まり、日本開催は初めて。



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