子会社の業務に関する未公表情報を基にインサイダー取引をしたとして、金融商品取引法違反の罪に問われた太陽光パネル製造会社「Abalance」(エーバランス)の元執行役員、堀内信之被告(60)は27日、東京地裁の初公判で起訴内容を否認した。

検察側の冒頭陳述によると、エーバランス社のIR(投資家向け情報提供)を担当していた被告は、子会社がベトナムで太陽光パネル部品の大規模工場を造る計画を把握。大きく業績が伸びることを見越して、エーバランス社の株を買い付けたと指摘した。

弁護側は、被告は自身の相場観で株を取得しており、未公開情報を活用したことはないと反論。検察側が一部を切り取ってインサイダー取引があったかのように起訴したのは違法だとして、公訴棄却を求めた。

起訴状によると、工場建設のための設備取得を決定したのを知り、公表前に証券会社を通して、2023年1月にエーバランス社の計1万9400株を計約5300万円で買い付けたとしている。〔共同〕

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