袴田巌さんは静岡地方裁判所の再審で先月9日に無罪が確定し、逮捕から58年を経て「死刑囚」の立場から解放されました。

これを受けて、静岡地方検察庁の山田英夫検事正が27日午前11時すぎ、袴田さんの自宅を訪れ、本人と面会しました。

山田検事正は「袴田さんとひで子さんがとてもことばにはできないようなつらい心持ちで日々を過ごされましたことにつきまして、検察としても大変申し訳なく思っています」と謝罪しました。

そのうえで「検察として無罪判決を受け入れた以上、この事件の犯人が袴田さんであるということは申し上げるつもりはなく、犯人視することもありません」などと述べました。

面会に同席した袴田さんの姉のひで子さん(91)は「58年も前の出来事で、巌も私も運命だと思っています。いまさら検察にどうこう言うつもりはありません。無罪が確定して、今は大変喜んでおります」と述べました。

袴田さんをめぐっては、先月、静岡県警察本部の津田隆好本部長も袴田さんの自宅を訪れて謝罪しています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。