東京都新宿区歌舞伎町のバーでマッチングアプリで知り合った男性客に対し無許可で接待を伴う営業をしたとして、警視庁新宿署は25日、中沢美亜容疑者(22)ら同店従業員の男女4人を風俗営業法違反(無許可営業)の疑いで逮捕したと発表した。
逮捕容疑は今月23日、従業員であることを隠してマッチングアプリを通じて集客し、風俗営業の許可を受けずにバーで接待を伴う飲食の営業をした疑い。同署によると、中沢容疑者ともう一人の女は容疑を認め、残る男女2人は否認している。
同署によると、4人はマッチングアプリで知り合った男性客をバーに誘導し、ゲームをおこなって飲み放題のメニューにはない多量の酒を飲ませ、高額な飲食代を請求していたとされる。男性客が支払った代金の2割が従業員側の報酬となっていた。
このバーでぼったくり被害に遭ったとの相談が相次ぎ、新宿署が捜査していた。
新宿署管内ではぼったくりに関する相談が増えている。2023年は約360件あり、請求された飲食代の総額は約2億1000万円だった。24年も10月末までに約190件の相談があり、請求額は約1億4000万円に上る。中には500万円超を請求された事例もあった。相談者の9割以上を20代と30代が占めているという。
店でゲームを繰り返した後、飲んでいた酒が飲み放題の対象外だと店員から説明され、高額な飲食代を請求されるケースが目立つ。男性客に手持ちの現金がない場合は、消費者金融で金を借りるよう求められたという相談例もあった。
新宿署は「ネットで知り合った人物を容易に信じず、料金体系をしっかり確認する必要がある。不当な飲食代を請求されたと思ったらその場で110番通報をしてほしい」と呼びかけている。
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