金融機関から住宅ローン約2900万円をだまし取ったとして、警視庁暴力団対策課は21日、自営業の高根沢直人容疑者(42)ら男3人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。3人は街頭アンケート名目で集めた約6600人分の個人情報を基に不動産の購入役を選び、不正融資を持ちかけていたとみられる。

同課は3人が同様の手口で2019年4月から24年5月にかけ、少なくとも12の金融機関に計約120件の不正融資を申し込み、総額約33億円をだまし取った疑いがあるとみて詳しい経緯を調べる。

3人の逮捕容疑は2022年12月〜23年2月、横浜市内のマンション一室について、投資目的であるのに居住目的と偽って20代の男に住宅ローンを申し込ませ、神奈川県内の金融機関から2890万円をだまし取った疑い。同課は3人の認否を明らかにしていない。

同課は実際に融資を申し込んだ20代の男についても詐欺容疑で書類送検する方針。

同課によると、高根沢容疑者らは資産形成や老後の生活費に関する街頭アンケートと称して都心の路上で20〜30代の若者を中心に声をかけ、住所や電話番号、年収など約6600人分の個人情報をリスト化していた。

リストの中から一定の収入がある若者に不動産投資名目で物件購入を持ちかけ、ローンの虚偽申請を指南していたとみられる。高根沢容疑者らは自ら仕入れた物件をローン申請者に売りつけ、利益を得ていたという。

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