スマートフォンを見て車を運転していないのに交通違反だと指摘され、免許更新でゴールド免許の優良運転者から外されたのは不当として、千葉県内の４０代男性が県を相手に見直しを求めた行政訴訟の判決で、千葉地裁は１９日、一般運転者へと切り替えた処分を取り消した。警察官が見誤った可能性や裏付けの不備を指摘。優良運転者として更新するよう県公安委員会に命じた。 県警側は、男性がスマホを手に画面を注視しながら運転しているのを見たと主張。男性側は、持っていたのはひげそりだったなどと反論した。 岡山忠広裁判長は判決理由で、男性の車のガラスがプライバシー保護の仕様になっていたことなどを指摘。「警察官が誤認した可能性がある。ひげそりの提示を求めた証拠もない」などとした。 判決によると、２０２０年１１月１７日午後、千葉市緑区の道路で取り締まりが行われた。男性は、交通反則切符（青切符）の受け取りを拒否。２年後の免許更新で優良運転者の地位を失った。 訴訟を担当する県警監察官室は「対応を検討する」としている。
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