10月27日投開票の衆院選で、特定の候補者の選挙運動をした知人らに対し、報酬として現金計約6万円を違法に支払ったとして、大阪府警は15日、大阪府太子町議の辻本馨容疑者(55)=同町山田=を公職選挙法違反の疑い(買収)で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、辻本容疑者は10月24日、特定の候補者の当選を呼びかける選挙運動をした知人ら2人に対し、報酬として個別に現金3万2千円と3万5千円を手渡しした疑いがある。公選法は、事前に選挙管理委員会に届け出をした車上運動員などを除き報酬を禁じている。

 関係者によると、候補者は辻本容疑者の地元の大阪15区から自民党公認で立候補し、比例当選した島田智明氏(54)。10月24日は選挙区内の河内長野市で、自民党政務調査会長の小野寺五典氏が応援に訪れた演説会が開かれ、知人ら2人は現地で運動していたという。

 辻本容疑者は2016年に町議補選で初当選。今年4月の町長選への立候補に伴う議員辞職を経て、10月の町議選で4選を果たした。(高井里佳子、小島弘之)

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