働く人が病気の子どもを一時的に預ける「病児保育」を利用しやすくするため、自治医大(栃木県)がオンライン診療を活用した実証研究を始めた。国は病児保育の利用には医師の診察が必要としており、通院や待ち時間などがネックで、オンライン診療により親の負担を軽減する。2027年3月まで研究を行い課題を洗い出す。 病児保育は子育てと仕事の両立を後押しする仕組み。医療機関、看護師による対応が可能な保育所が、高熱などで登園・登校できない子どもを預かる。共働きが増え、仕事を休めない場合も多くニーズが高まっている。 研究は今年9月から実施。「SOMPOライトボルテックス」(東京)の遠隔診療機器を使い、自治医大の病児保育施設で親が子どもの胸の音や喉の画像データを記録する。小児科医がデータを確認し、ビデオ通話で問診する流れだ。 親は現在、普段通う医療機関が病児保育を行っていなければ、さらに子どもを病児保育施設に連れて行かなければならない。担当者は、仕組みが整えば「預けるまでの時間を1~2時間短縮できる」と見込む。
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