50代の尼僧の法名、叡敦さんは、四国にある天台宗の寺の60代の住職から、去年までの十数年にわたり、「逆らうと地獄に落ちる」などとどう喝されて繰り返し性暴力を受け、80代の大僧正に助けを求めても相手にされなかったと訴えていて、天台宗に対し、2人の僧籍を取り上げるよう求めています。

これを受けて、天台宗務庁はことし3月から聞き取り調査を行ってきましたが、2人について「懲戒審理が相当」と判断し、重大な事案を扱う「審理局」に審理を請求したと発表しました。

理由については明らかにしていませんが、今後懲戒について判断されることになります。

大僧正は、天台宗の最高位で、「千日回峰行」と呼ばれる荒行を乗り越えた大阿闍梨でもあり、審理請求の対象になるのは異例だということです。

叡敦さんは、「2人とも審理請求されたと聞きスタートラインにつけてよかったと安どしました」とコメントしています。

NHKの取材に対し、住職は「誠意を持って応じてきたが結果を待ちます」と、大僧正は「天台宗の判断を待つのみでコメントはありません」と話しています。

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