2005年4月に107人が死亡したJR福知山線の脱線事故をめぐり、JR西日本は事故車両などを保存するための施設の建設を大阪 吹田市にある「社員研修センター」の隣で進めていて、来年12月に完成する予定です。

施設では希望する遺族の訪問を受け入れるほか、JRの社員教育にも活用されることが決まっていますが、一般公開をめぐっては遺族の間で賛否が分かれていました。

これについて、JR西日本は施設を原則として一般向けには公開しないことを決め、9日に兵庫県宝塚市で開かれた説明会で遺族などに伝えました。

一方JRの社員に加え、当時 救助活動に携わった関係者や運輸事業者については、施設を公開する方針だということです。

説明会の後に開かれた記者会見で、JR西日本の長谷川一明社長は「保存施設の一般公開は社会に事故の事実を伝え、風化を防ぐための方法の1つだと考えているが『公開してほしくない』という遺族の思いは重く受け止めなければならない」と述べました。

そのうえで、将来的には一般公開することも引き続き検討していく考えを示しました。

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