車が突っ込み騒然とする首相官邸前=10月19日、東京・永田町で(河口貞史撮影)

 10月に自民党本部と首相官邸が襲撃された事件で、警視庁公安部は8日、公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した埼玉県川口市、職業不詳臼田敦伸容疑者(49)を、殺人未遂と火炎瓶処罰法違反(使用)などの疑いで再逮捕した。公安部によると、黙秘を続けている。  再逮捕容疑では、10月19日午前5時50分ごろ、東京都千代田区永田町の自民党本部前路上で火炎瓶5本に点火。付近を警備していた警察官や、警察官の乗る停車中の警察車両に向け、次々に投げ付けるなどして、人命に危険を生じさせたなどとされる。  公安部によると、火炎瓶は正門前の路肩や敷地内に落下したほか、警察車両に当たって地面に落ち、5本中4本が発火炎上した。火炎瓶はガソリンを入れたガラスのワインボトルで、側面に着火剤を固定した点火装置が施されており、殺傷能力があるとみられる。臼田容疑者は今春ごろから空のボトルを相次いで購入していた形跡があるという。  公安部は、臼田容疑者が特定の組織に属さず現時点で共犯者も確認されていないことから、単独でテロ行為を計画・実行する「ローンオフェンダー」とみて、動機などを調べている。 

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